女は40から!とは、全然思えない。
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テレビを持っていないので、しばらくは全く見ていなかったドラマ。見逃し配信環境が整ったこともあって、ここのところ毎クール1作はチェックしているような気がします。
今クールに楽しみにしていたのは「その女、ジルバ」。
ずいぶん前に原作をちょこっと読んでおり、ストーリーの大枠は把握しているけれど、内容はほぼ忘れている状態。
よって登場人物のキャラ設定や印象についてもおぼろげなので、実写化でイメージが崩れて大ショック!という悲劇が起こる心配はありません。
おばさんの人生が変わる、シンデレラストーリー
物語の始まりとなる第一話は、さながらおばさんのシンデレラストーリー。
結婚相手とは直前に破談になり、以後は相手に恵まれず、会社でも年齢を重ねるごとに肩身が狭くなり、ついに左遷。歳を取るとは色々諦めること、どうせこのまま何も変えられない…
その女、ジルバ(東海テレビ)
そんな時に目にした「ホステス募集 ただし40歳以上!」の張り紙。“何かを変えたい。変えないと、私は私の人生を嫌いになってしまう!!”……新は思い切ってそのBARの扉を開く!!!
独身じゃなくても、左遷はされていなくても、40過ぎの中年世代なら、どこかしら共感するところがあるのではなかろうかと思える設定の主人公に、「ある日何かと出会って、一気に人生が変わる」という、憧れのあの展開。
これからおっかける方もおられるかもしれないので詳細は明かしませんが、夢のあるオープニングに満足。これからが楽しみです。
女は40から!とは、全然思えない。
ストーリが進む中で幾度も出てくるキメ台詞(?)は
「女は、40から!」
というもの。
おばさん、おじさんを名乗るには少なくとも40は過ぎておいてほしいという持論のある私。
しかし、女は40から!とは全然思えない。男女問わず20代、30代だけが持てる若さの特権ってやっぱりあるから、40からを本番と捉えてようやく本気出そうってのは、ちと遅い。
ただいま40代。まだ本気出していないだけ
ただ、若さの特権が失効した瞬間全ての希望がなくなるわけじゃないし、それぞれの年代に応じた面白味がある。これは、40代をそろそろ終えようかという今になってわかってきた事実であります。
面白味がある。それで、十分じゃないか。
さて本作で最も印象に残ったのは草笛光子のカッコよさ。ファッションブックが人気だということは知っていたけれど、この人が出てる作品ってあんまり見たことないかも…と思ったら、そうだそうだ、結婚できない桑野のお母様でしたわね。初回は期待できたけど、総合的にあの続編は残念だったなあ。
ちゃんとおばあさんだけど、おばあさんだからこその貫禄ある美しさと存在感があるって眩しい。って草笛さん、なんと現在87歳ですか!現役バリバリ素晴らしいですね。いいわあ、いい。
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