食うために働かない、サステナブル・ワークスタイル。
公開日:
:
最終更新日:2021/12/26
これからの働きかた

あと10年ほどでリタイアを予定しているという知人がいます。
リタイアというか、今時な言い方をすれば「FIRE」になるのでしょうか。生活のために働くことから退きたいとのことなので、あと10年の間にその後の人生に必要となる資金を稼ぎきる、または仕事以外で得られる収入源を作り上げ、生活基盤を整える計画なのでしょう。
早めに第一線から退きたい気持ちは、わかる。特に彼女のように若い頃から驚きのスピードで走り続けていた人は、40代を過ぎてふと速度を落としたくなるのかもしれません。
とりあえず、食うための仕事からは手を引く。で、その後はどうするの?
食うために働かない、サステナブル・ワークスタイル。
「仕事辞めても特にやりたいことがないから、何か趣味でも見つけないと時間を持て余すかなって」
それが本心なのか建前なのか、本当のところは本人にしかわからない。いや、もしかしたら本人でさえまだよくわかっていないのかもしれませんがとにかく、現状の目標は「仕事を辞める」ことであって、辞めた後にどんな暮らしをしたいかまでは考えていないそうです。
別にやりたいことなんてなくたっていいじゃないか、と、個人的には思います。そして、やることなくて暇だったら、仕事したっていいじゃない、とも思う。
彼女の場合、生活のためにあくせく働くのが嫌なだけであって、社会や人と関わりたくないとか、労働に嫌悪感があるなどではない模様。ならば、趣味としての仕事ってのもいいんじゃないでしょうか。今時週2のフルリモート案件なんてのも珍しくないんだし、趣味は山登りと釣り、あと週2くらいでウェブマーケも嗜んでます、みたいなのもアリな気がするのです。
え、ダメ?週2とはいえ仕事なんだから、もっと真剣に眉間にしわ寄せてやらなきゃダメ?いやいや、別にやることやってりゃいいでしょう。これくらい余裕のある働き方の方がストレスなく、かえって長く続けられるかもしれないじゃないですか。ほら、サステナブルな働き方ってとこですよ。
って、これは私個人の理想型ですね。
いかにして働かずに暮らすか。
あれだけ仕事を辞めてのんびり暮らしたいと願っていたけれど、いざ無職になってみたらすることもなく、生活に張り合いもない。思いの外つまらない。そんな話はよく聞きます。元気一杯の若い世代のみならず、高齢者でも同じ感想を持ち、経済的な不安はなくとも働き続ける人も多数存在します。
もちろん、いくつになっても働かざるを得ない場合もあるけれど。
最底辺の仕事はできない。
私などは時間の無駄遣いが大の得意で大好物なものですから、どれほど時間があろうとも、退屈を感じる暇はありません。むしろ、何もしないことに対して積極的ですらあります。
「何もしない」に、忙しい。
でも、彼女のようにアクティブかつ根っからの働き者タイプならば、暇つぶしに働くのは楽しそう。そしてそれが可能な時代に生きているのだから、ぜひとも新しいライフスタイルを実現してほしいと、他人事ながら思うのです。
やれやれ、大きなお世話ですね。
ものを持たずに身軽に生きる関連記事
-
-
確定申告完了で考える、50過ぎ キャリアのカウントダウン。
2024年度の確定申告が無事終了しました。 普段からキッチリ帳簿はつけているほうなの
-
-
酷いストレスで観葉植物が枯れる。
見た目は子ども頭脳は大人の名探偵は、 「真実はひとつ」 というけれど、そうでもな
-
-
TODOリストに手を出した3つの理由。
昔から記憶力にはさほど自信がありません。昨日の会話すら覚えていないことがしばしば、といった
-
-
必要なもの、いらないものは変わり続ける。
ニューヨーク滞在中、7thアヴェニューを散策していてふと気づく。 あ、そうだ、確かこの
-
-
50代からのキャリアチェンジ。
「この先の人生は、書く以外の仕事で生計立てて行きたいんだよね」長年ペンの力で生きてきた友人
-
-
実は嫌味を言われているとなぜ気づけたのか。
先日ツイッターのタイムラインに流れてきた、このまとめを読んで。 会社で「いつも爪がきれ
-
-
あまりにも充実したおこもり生活。
初めての在宅勤務に、戸惑っている。そんな人も多いのではないでしょうか。 急遽フルリモ
-
-
あの頃の必要経費も今となれば贅沢品。
ここ数年、お知らせが来るたびに迷っている気がするドメイン更新。今年も期日ギリギリまで放置し
-
-
放置するか、克服するか、それとも。
最近なぜか就職、転職に関する相談を受けることが増えました。 わたくし、その昔採用業務に
-
-
老後の暮らし、それのどこがそんなに不安なんですか。
帰り道に立ち寄った書店で自営業者に向けた老後のお金に関する本を見かけてふと手に取る。