何をやっているのかよくわからない人。
公開日:
:
最終更新日:2018/06/06
これからの働きかた
地元へ戻った時、久しぶりに会った知人に今どういう仕事をしているのか、と問われたので答えると
「東京ってそういうよくわからない仕事でも食べていける場所なんだね」
と返されたっけ。
あれは確か10年くらい前の出来事。働き方を取り巻く環境は当時とは随分変わっているから、今となっては仕事のよくわからなさに東京云々という地域性は関係なくなっているような気がするのですがどうでしょう。
何をやっているのかよくわからない人
変わった仕事をしている、というのとはまたちょっと違う、何をやっているのかよくわからない人、というのは確かにいます。
フリーで技術屋をやりながら家庭教師に熱を入れている友人もいるし、なんでかわからないけど1カット3,000円でイラストも書いていた時代があるといライター、アーティストの顔も持つバリスタとか、出張の多い業務内容を活かして(?)会社員でありながら全国各地釣り行脚をしている営業マンもいる。
同時進行にていくつもの顔を持っている人もいれば、パッと見のキャリアに全く一貫性がない人も結構多くて、職務経歴書及び再就職面接的には不利な歴史とも思われるけれど、その経験の散らかり具合はやけに頼もしい。
なぜそんなことになったのかは人ぞれぞれ事情が違うのだろうけど、多才だからこそ、興味関心の幅が広く好奇心旺盛だからこそ何者かよくわからなくなるパターンが多いのだろうな、と、彼らを見ていると思うのです。
そしてもちろん、いろんな顔に全力投球で、ますます頼もしい。
例え後ろ向きな散らかし具合だったとしても
知人に指摘されたように、私も何をやっているかよくわからない側の人なんだろうし、これまでの歩みに立派な一貫性はない。
私は前述したライター氏みたいにイラストは書けないけどデザインはやっていたし、カメラぶら下げて現場行ったりとかもしてた。コピーは散々書いたし、ゴーストライター的な動きも結構やったけど、コピーライターとかブックライターの看板を上げるには至らなかったし、学校で教えた経験はあっても常勤講師になろうなんてとんでもございませんという感じ。
よって、多才かつ好奇心の強さが幸いして何をやっているのかよくわからない人となった先人たちとは違って、何をやってもそれ1本で勝負できるような才能を発揮できないという後ろ向きな理由からのとっ散らかり人生。無数にあったであろう小さなチャンスを生かせず、何者かになりたいと強く願った若い頃の願いも叶わず、専門家としてスキルを磨くに至らなかった、そしてその決意ができなかったがゆえのよくわからなさ。
ああ、帯に短し襷に長し。でも、足りない帯をつなぎ合わせてワンピース作っちゃいましたけどいかがですか?みたいな商売でどうにか食べてこれて、なんなら酒まで飲めているのだから、そこそこ幸運なのでしょう。
例え後ろ向きなスタートだったとしても、結果オーライということは、ある。
そして、今となってはまだ散らかし足りないとすら思っている始末。20年後にはもっとよくわからない感じになっていたいなあと、今日もよくわからない仕事をせっせと片付けながら、切に願うのでした。
関連記事
-
副業を始めるために必要な2つの要素。
知人(40代前半男性)が、副業を始めました。 彼は超大手企業にお勤めのエリートだし、特
-
ものがなく、いつでも動ける身軽な人。
ペーパーレス化がぐいぐい進んだことも理由でしょうか。フリーアドレスを採用するオフィスがかな
-
私なんて信用されなくて当たり前。
故郷ではしゃぎ倒したゴールデンウィークももはや遠い昔に思える5月半ば。 新規案件も加
-
サイト閉鎖で考える切ないお仕事。
By: C.E. Kent[/caption] 愚痴らないこと嘘つかないこと負けないこと投げ
-
お金の「見えない不安」を取り除くには。
感情の見える化にはまんまと失敗しましたが、家計の見える化は、なぜか継続しています。 人生初の「
-
50歳目前での仕事探し。
2021年初の歯科検診にいってまいりました。歯科通いもかれこれ4年目に突入。おかげさまで口
-
50代一人暮らしのFIRE生活。
4年ぶりの海外旅行から戻って、やっぱり一人旅はいいものだなとしみじみ感じています。海外一人
-
あの頃の必要経費も今となれば贅沢品。
ここ数年、お知らせが来るたびに迷っている気がするドメイン更新。今年も期日ギリギリまで放置し
-
エクセルが使えないと100歳まで生きられない。
仕事帰りに立ち寄った食堂のカウンターでおでんをつまんで飲んでいると、隣席で談笑している70代
-
人生100年時代、会社を辞めたおじさんおばさんはどこにいるのか。
奥さん、師走です。 今月で2019年も終了なんですってね。まだ全然馴染んでないのに、令
- PREV
- 言わなきゃよかった、あんなこと。
- NEXT
- 牛肉の柳川煮、キャベツのねぎ塩和え献立。