ベトナム一人旅の食事 ニャチャンで貝やネムヌォンを満喫。
ベトナム一人旅の食記録、ニャチャン編です。
海沿いの街であるニャチャンは海鮮料理の店が多く、海老や貝類がよく食べられている、とは聞いていました。それでも正直あまり興味がなかったのは、旅先で貝を摂取することへの恐怖とか、貝は貝でしょ、焼くだけなんだし別にわざわざここで食べなくても、という期待値の低さとか。
けれど、ニャチャン滞在を終えて振り返ってみれば、結構な頻度で貝を選択していたのでした。
Yến Restaurantはお気楽ホテルレストラン
ニャチャン到着後の1食目は、滞在していたホテルから歩いてすぐのところにあるYến Restaurantへ。
こちら、Ha Van Hotelというバジェットタイプホテルに併設されたレストラン。移動の疲れもあって、ホテル近くでサクッと飲み食いして仮眠したいと考えていた私にはちょうどいい選択でした。
とりあえず、サイゴンの赤。明るいうちに外気にあたりながらビールを飲むのが大好きなので、エントランスがガバッと開けている店はありがたい。といっても、目の前は生活感満載の路地なんですけどね。そして以後出てくる店は全てこの手のオープンエアレストランか、はたまたほぼ屋台みたいな食堂ばかりなんですけどね。
オーダーは無難なところで定番の空芯菜炒め55,000VND(=約260円)。にんにくバッチリでビールが進む味付け。オイスターソースが添えられているけれど、最初から濃い目の味つけなので、出る幕ナシでした。
これまた定番で海老入り春巻き75,000VND(約350円)。ニョクマム風味のタレをつけていただきます。
メニューはかなり多く、麺料理なども含めてベトナム料理の定番どころを一通りカバーしている感じ。一皿の量はそんなに多くはないので、1人でも2~3品は頼めるかと。ビールを2本飲んでお会計は184,000VND(=約860円)。
フラッと一人で入れる気楽な店だけどローカル店よりは清潔だし、品数も豊富。席も広くてのんびりできるので、使い勝手はよさそうです。
Yến Restaurant
73/6 Trần Quang Khải, Lộc Thọ, Thành phố Nha Trang, Khánh Hòa
カインホア地方の名物料理?「Nem Nuong」を食す
今日は何を食べようかな、となんとなく検索していてカインホア地域の名物らしい「Nem Nuong」なる料理があると知りました。読み方はよくわかりませんが、ネムノン?ネムヌォン?あたりが近いようです。
炭火で焼いた豚ひき肉のつくねのようなソーセージのようなものを、たっぷりの野菜と一緒にライスペーパーで巻き、特製のソースをつけて食べる、らしい。
ベトナム料理によくある野菜巻き手法は好きだし、これはちょっと試してみたい。ということで、ホテルから徒歩圏内の店を探して行ってみました。
向かったのは大通り沿いにあるQuán Nem Nhã Trangという大箱レストラン。
こちらも見事に入り口開け放しタイプ。ビールがおいしく飲めそうなロケーションで、うれしい。
壁に貼られた大きなメニューを確認すると、最上段にありました、Nem Nuong 50,000VND(=約240円)。サイゴンビールと一緒にオーダーします。
こちらがNem Nuong一式。ソーセージの皿、山盛りの生野菜、にんじんとパパイヤ、ライスペーパー、赤いソースがサーブされます。
これまで食べたことのない種類の赤いソース。この色合い、甘味、すりおろしにんじんでしょうか。とにかく、なんらかの野菜が入っていると思われます。
ソーセージの皿には、揚げたライスペーパーも乗っている。これをにんじん、パパイヤ、野菜類と一緒にライスペーパーで包んで、例の赤いソースをつけていただきます。
こんな感じ?多分ちょっと違うような気がするけど、まあいいでしょう。
初体験となるNem Nuongは、揚げたライスペーパーの食感とパパイヤの酸味がアクセントになっていい。ソースはちょい甘めなんだけど、焼いたソーセージの香ばしさとうまく絡んでいて、何よりいろんな具材が口内で渾然一体となる感じが愉快。どう考えても酒のつまみでしかない気がするんだけど、酒飲まない人も食べるのかなあ。前菜的なものなのかなあ。
記事を書くにあたって詳しく調べてみると、ゴイクンみたいにブンを入れてぴっちり太く巻いてサーブされるタイプもあるようです。そして、タイ・バンコクでも同様の料理が「ベトナム風生春巻き」として浸透しているのだとか。それは知らなかったなあ。
ランチタイムを外して行ったので、店内は空いており、広いテーブル独り占め。カンカン照りのニャチャンの街を眺めながら飲むビールが旨くないわけがありません。
Nem Nuong、正解。
今回は徒歩圏内の店で済ませちゃったけれど、この店を上回るクオリティのそれを出す店もたくさんあるんだろうな。またニャチャンに行く機会があったら、名店までタクシー飛ばして食べに行ってみてもいい気がしています。そんな興味を惹かれる一品でした。
Quán Nem Nhã Trang
39 Nguyễn Thị Minh Khai, Tân Lập, Thành phố Nha Trang, Khánh Hòa
緑色のソースで貝料理に目覚める
これまたホテル近くの店に適当にイン。この辺りは飲食店だらけで、食べるに困ることはありませんでした。多すぎて迷うくらい。
この店、屋台でもなくごく普通の店構えのレストランなのに、ビールが10,000VND(=約48円)とお安くてびっくりしました。貝にさほど興味がないと言いながら、せっかくだから酒のつまみに1度くらいは食べておこうかなと考え、メニューを指差しオーダー。写真入りメニューがある店は助かりますね。
ねぎ油とピーナッツがたっぷりのった貝柱79,000VND(=約380円)と、添えられた緑色のソースがあまりに旨くて驚く。甘味のあるココナッツのような風味の中にピリリと唐辛子がきいている、どこかグリーンカレーを思わせるような不思議な味わいの未知ソース。なのに、ソースの写真を撮っていないとはこれいかに。
あまりにも美味しかったので、別の日に同じ店で同じ味付けの別貝も試してみました。価格は貝柱と同じ。
今度は貝柱じゃなくてムール貝のような形状の貝を食べてみたんだけど、初回のほうが好みだったかな。にしても、このねぎ油とピーナッツってのはいいねえ。
残念ながら、再来店時にオーダーしたゴーヤと卵の炒めもの65,000VND(=約350円)はややハズした。ゴーヤの形状自体が日本のものと違うのか、とにかくこのボリュームよ。
ホテルの隣だったのでビールを飲むためだけに入ったなんてことないこの店。場所柄いわゆる観光客向けレストランなのだろうけど、気張ってないけどローカル過ぎない、普通に清潔な店なので、一人旅の食事には便利です。
Nhà Hàng Bếp Việt – Vietnamese Cuisine
28 Trần Quang Khải, Lộc Thọ, Thành phố Nha Trang, Khánh Hòa
ニャチャン一人飲みのMVP、ローカル貝屋
ナイトマーケットを冷やかしながら、ホテルが立ち並ぶ海沿いから少し離れたエリアを散策していると、地元の人で盛り上がっている食堂や屋台をいくつか発見しました。
団体客や家族連れで賑わっていたこちらの店は、どうやら海鮮料理のお店。例の貝柱のおかげですっかり貝熱が上がっていたのでまんまと吸い込まれ、ここでシーフードを堪能することにしました。
タライに入った魚介類を指差しし、一人だから少なめにして!とお願いしながら測りにのせてあらかじめ金額を確認し、オーダーしました。量をお任せにして山盛り出てきて、残すのイヤだからね。
他のテーブルの様子を見ていると、ビール片手に貝やらエビやらをつまんで、最後は鍋でしめる、が定番のコースの模様でした。鍋か、いいなあ。一人ではそこまで手が出せない。
夜風に吹かれてビールを飲みながら、料理を待ちます。
このお店にはバドガールならぬサイゴンガール?がおられて、ビールを注いでくれました。
タライからオーダーしたエビの塩焼きと、マテ貝?のガーリック炒めが到着。唐辛子入りのしょうゆタレと、あの緑色の未知ソースが添えられていました。これこれ、さっきの店と同じソース。
少なめに、っていったのに、10本くらいあるエビ。
これでもか!というくらいにんにくたっぷり。こんなパンチのきいたつまみ、休日にしか食べられませんよ。とにかくビールにばつぐん。
隣席のグループの散会後の様子。結構飲みましたねえ。
さて、もう少し食べられそうだったので、再びタライ前に行き、指差しにて貝を追加注文。
日本ではあまりお目にかからないこの貝、ベトナム語では「Sò huyết」、日本呼びは「ハイガイ」が正解でしょうか。今調べてみると食用としての安全性に関してなにやら恐ろしい記述が出てきてビビりましたが、一皿食べても胃腸に何ら問題ありませんでした。
ちょっとわかりにくいけど、中身は赤い色をした貝。ただ焼いただけというシンプルな調理法ですが、熱々を割って楊枝でつついて食べると磯の香りがたっぷりじんわり広がり、非常に美味。こりゃ酒飲みがワラワラ集まってくるのも仕方ないってもんですよ。
ビールを2本飲んで、お会計は確か150,000VND(=約700円)くらい。背の低いカラフルなプラスチック椅子に腰掛けるTHE・ローカル食堂は、とにかく騒がしくて活気があって、旅先で元気に酒が飲めるのはありがたいなという気分になること請け合いです。
Quán Ốc 49 Đống Đa Nha Trang
49 Đống Đa, Tân Lập, Thành phố Nha Trang, Khánh Hòa
朝から晩までビール三昧だったニャチャンの食記録、後半に続きます。
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Comment
初めてコメントさせていただくのではないでしょうか。勘違いでしたら申し訳ありません。いつも楽しく拝見しています。麦酒党の私としては、本場の味を本場に足を運んで楽しまれたとのこと、とてもうらやましいです!また、一人旅の経験はあっても海外にはまだ縁がないので、ぜひトライしてみたくなりました。しばらく病気療養していましたが快復し、また近々再開する予定です。ぜひ私のブログにも、またお手すきの際にでも気軽にお立ち寄りください!
http://satoyamaaruki.hatenablog.com/
里山歩樹さん
コメントありがとうございます。
お体回復されたとのこと、おめでとうございます。海外一人旅は不自由も多いですが面白いこともたくさんありますよ。ブロガーさんなら旅行記を書くたのしみもありますし、里山さんも機会あればぜひ。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。