西營盤のバーと夜食と坂道と 香港一人旅で食べたもの その2
香港一人旅の食記録、第二弾です。
関連 海老ワンタン麺の食べ比べ、香港一人旅で食べたもの その1。
海外滞在時はあちこち行ってみたくなるのでどうしても外食が多くなるのですが、今回は珍しくテイクアウトも活用しました。
その理由は、ホテルとバーです。
偶然見つけた西營盤エリアを散策する
到着してすぐの日にさっそくあたりを散策していて初めて知った西營盤(サイインプン)駅付近。ホテルから徒歩圏内にこんな駅があったんだ、と調べてみれば、2015年にできた比較的新しい駅なのですね。
驚きの急勾配をご覧あれ。
わたくしも坂の多い町出身でして、長い長い坂のてっぺん、というか殆ど山の中みたいなごく控えめに言っても最悪のロケーションの学校に通った経験があるものですから、この景色に妙にシンパシーを感じてしまいました。私が毎日ヒーヒー言いながら歩いた坂もそうだったけど、ここも住宅街なんだな。ヒー。
中環のSOHOと同じく、西營盤の坂道にもエスカレーターあり。
いやあ、いるよね、エスカレーター。この角度には必須ですよ。
SOHO辺りよりもややローカル感強めの街並み。坂の下には市場やスーパーがあって、エスカレーター山の手暮らしの方達が買い物をしておられる姿が。
どんどん坂を上がっていくと、ちょっと雰囲気のあるカフェなんかが出てきて、突如イマドキ感が漂う。
比較的新しそうに見える台湾料理の店には行列が出来ておりました。
クラフトビールのバーやイタリアン、フレンチ、スペインバルなど各国料理レストランが並んでいるのもSOHO付近と似てますね。規模はこちらのほうがこじんまりとしてますけども、チラチラ覗きながら歩くのがなかなか楽しいです。
西營盤エリアのちょい飲みが楽しい
坂を上ったり下ったりしているとちょうどいい時間。ハッピーアワーにあやかって一杯いただこうではありませんか。ということで、店外のベンチが気持ち良さそうなスペインバルへ。席に着くとすぐさまフレンドリーなスタッフさんが
「Are you Japanese? スゴイ、キレイ、カワイイ!」
と、知りうる日本語を全て駆使してもてなして下さいました。午後3時からはハッピーアワーでビールやワインが35HKD(=約525円)とのことで、とりあえずのサンミゲル。
久しぶりのピルセン。セブではライトばっかり飲んじゃうからねえ。
オススメされたので軽めのフードもオーダー。
見た目はタイのコームーヤーンっぽい豚肉のグリル。とろりとした甘いソースが添えられて出てきたけれど、このままレモンを絞っただけのほうが好みでした。
その後白ワインに切り替える。お会計は全部で130HKD(=約1,950円)。明るいうちから飲むのが大好きな人間にはハッピーアワーはありがたいですな。
- RICOS
珍しくテイクアウトも活用する
ホテルから徒歩圏内にこの手の店が山盛りあったので、夕方にいそいそと出かけて行ってさて今日はどこで飲もうかな、なんてことをやっておりました。
ご近所さんのような顔をしながら、早い時間にてぶらでサクッとバーをハシゴして、その後締め的な何かをテイクアウトする。そんな技もいいなと思いつき、同じく西營盤エリアで目に付いた肉の店で禁断のご飯ものを。
あちこちで見かけた蒸し鶏と焼豚の乗ったヤツが食べたかったんだけど、メニューを見てもどれが目当ての品なのかわからず。
たまたま店内でそれらしきものを召し上がっているお兄さんがおられたので、外国人観光客お得意の「アレと同じのちょうだい作戦」で無事購入できました。
叉焼と白切鶏+ネギダレのっけご飯。確か35HKD(=約525円)くらい。これ、正式名称なんていうんでしょうか。
ビールのお供とするには叉焼がやや甘めだけれど、しっとり蒸し鶏に添えられたネギダレは自作のものとはまるで別物でいいつまみ。って、締めご飯とかいいながら何しれっとビール添えてんだというハナシですが、ジャスミンライスって酒飲めるよね。久々に食べた香り米、旨いなあ。
- 新好景焼臘飯店
中途半端な時間に飲んでしまったせいで遅くに空腹が襲ってきた夜、ホテル前の茶餐庁でもテイクアウトを利用。
野菜が食べたかったので茹で野菜の「油菜」をオーダーすると、今日の野菜は「サンチョイ」だけどいいか?と確認される。
サンチョイ・・・?サンチョイって何?と無邪気に聞いてしまったものだから、おーい、サンチョイは英語では何だ?とお客さんを巻き込んでの大騒動に発展。レジ横のテーブルでお食事中のおひとりさま客が出してくれた正解は「レタス」でした。
はい、レタス好物なんでそれで。あと、海老と卵の炒めもののっけご飯をお願いします。全部で確か57HKD(=約855円)だったか。
レタスどっさり、こりゃビールのアテにいいですね。ってまた飲んでるけど。
海老、卵、ネギのシンプルな炒めものを甘辛いタレと一緒にジャスミンライスにのっけたもの。多分イケナイ調味料がいろいろ入ってるのでしょうが、このダメなお夜食感が妙にツボ。ああ、やっぱり大好きジャスミンライス。チャーハンも食べたかったなあ。
- 新五龍粥面茶餐庁
ここのところ一人旅に出かけたらばきちんとしたレストランでの食事よりもガチャガチャしたローカルな食堂や酒場に出向くことを楽しみのひとつとしております。が、これが香港ではなかなか難しくて。
今回散策したエリアでもそういう場所があるにはある。が、下調べナシの完全行き当たりばったりプランゆえに、お、ここは?と気になった店は酒が飲めなかったり、酒が置いてある店にはイマイチ惹かれなかったりタイミングを逃したり。
やや苦し紛れの「ちょい飲みプラステイクアウト作戦」でしたが、これも案外悪くなかったです。ホテルの居心地と夜景がよかった、というのもその理由のひとつ。
改めて見返してみるとテイクアウトのっけご飯にビールとか、美食家の方に呆れられそうな食記録。ですが、もうちょい香港らしい食もしっかり楽しんできましたよ。続きは次回。
堅尼地城で早朝飲茶を楽しむ 香港一人旅で食べたもの その3。
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Comment
前回の「硬め細麺」をうっかり真夜中に見てしまい、しばし、のたうち回りました。
今回の「赤い肉と茶飯」が、これまた…ううう。なんで夜中に見ちゃったんだろう。
日本国内でも知らない街では気後れして、つい、駅前のチェーン店なんかに入ってしまうヘタレとしては、ちゃんと現地のコアなおいしいものを味わっているのが、羨ましいです。
次の機会には、一本奥の道に入ってチェーンじゃないお店で地元の人に交じってご飯食べたい。なんなら地酒も呑みたい。
青い本、買い損ねるのがイヤでうっかりネット書店で入手してしまったのですが、先日、会社のそばの書店に行ったら、ちゃんと面陳されていましたよ~!
ちなみに料理コーナーではなく「酒」の棚でした。うふふ。
香港のうまいもの攻撃が一段落したら、crispy-lifeさんの家呑み記事も復活ですよね?
香港続編も家呑み再開も、どっちも楽しみにしています!
memeさん
うふふふ、こういうジャンルのご飯ってまさに深夜の飯テロですね。
地元のおっさんがサクッと1杯やってそうな店とか、OLさんが仕事帰りに一人で立ち寄る食堂みたいなところに行きたがる癖があるのですが、いかんせん酒に翻弄されがちなのがネック。酒と食をわけて考えればもっと柔軟になるのですけどねえ。
帰国してから書店を見かけたら自著をチェック、というイヤラシイ行為を繰り返しておりまして、結構いい位置に面陳されているケースが多くて恐縮ながらうれしいです。レシピコーナーにあると手に取った方にがっかりされてしまいそうなので、酒、もしくは食エッセイコーナーにあるとちょっとホッとしたりして。
晩酌本発売後に晩酌記事を殆ど書いていないというグダグダな感じになっておりますが、2018年の晩酌はまもなく開幕予定!もう少々お待ちくださいませ〜。
お弁当の名前は、そのまま
「焼豚切鶏飯(ちゃーしゅーちっがいふぁん)」です。
西營盤はハッピーアワーからのお持ち帰りディナーにぴったりの街ですね^ ^
茶餐廳の味精まみれの味も、たまには良いかと…
なるべく使ってなさそうなお店のものを選びますが、
たまには、と言い聞かせて週一は食べてるかもしれません(^^;;
leiさん
その節(?)はありがとうございました!香港在住のleiさんならきっと正式名称を教えてくださると信じておりました。なるほど、そのまんまなのですね。ちっがいふぁん、っていい響き。
こういうざっくりしたご飯ってなんで美味しいんでしょうね。普段自宅では白米率低めなもので、イケナイとわかりつつも引き込まれてしまう次第です。とか書いてたらまた食べたくなってきた…。