ホーチミンからニャチャンへ、寝台列車の乗り心地。

公開日: : 最終更新日:2019/07/17 旅人への道

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ホーチミンからニャチャンまで、寝台列車「SNT2」で移動します。

ホーチミンからニャチャンまで、寝台列車で移動する。

ホーチミンのサイゴン駅から、発車時刻は定刻通りの20:30。

これから約9時間かけて、ベトナム南部のビーチリゾート、ニャチャンへと向かう旅が始まります。

ベトナム鉄道 寝台列車の様子

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さっそくSNT2に乗車。車内はTHE・寝台列車という趣です。

リニューアルされたと言っても、比較的綺麗な車両とそうでないものが混在しているらしいという情報を得ていたのでちょっと心配していたのだけれど、私の乗った車両は客室も洗面所も普通に使える程度に清潔でよかった。

ちなみに同じくベトナム鉄道の長距離線、ホーチミン ⇄ ハノイ間の列車もリニューアルが進んでいるのだとか。

南北統一鉄道SE7・8号、「5つ星列車」に生まれ変わる (VIET JO)

なお、SE7号は6時ハノイ駅発、翌日16時05分サイゴン駅着。SE8号は6時サイゴン駅発、翌日15時33分ハノイ駅着となる。

こちらはなんと30時間越えコース!なかなか手強そうな旅であります。

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予約しておいたのは、ソフトベッドが4つ入っているキャビンの下段ベッド。2段ベッドには上段に上がる梯子などは付いておらず、申し訳程度の突起物を利用して器用に登らねばならない作りゆえ、下段を陣取るのが安全と判断いたしました。この選択は大正解。荷物を担いで上手に上段に上る自信など、私にはありません。

乗車した時点ですでに他3ベッドに乗客が入っていたので全景写真を取ることができませんでしたが、私以外のメンバーは全員男性でした。他のキャビンには家族連れや若い外国人女性バックパッカーの姿もあり、寝台列車利用は特に男性が多いというわけでもなさそう。

車内はそこそこ混み合っていたので、やっぱり事前予約しておいて正解でした。

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荷物を自分のスペースに置いてから、謎の薔薇があしらわれた洗面所で歯磨きとクレンジングを済ませる。その後は車内を探検、通常座席のほうも見てみたいな、なんて思っていたのだけれど、他車両への移動はできない作りになっていました。あら残念。だけど、セキュリティ的にはこのほうが安心ですね。

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発車後すぐ、ペットボトルのミネラルォーターが配られるサービスがありました。そして列車が動き出してしばらくすると、車内はあっけなく消灯。

まだ時間は早いし、他の乗客はどうやって過ごすんだろうかとチラ見していたら、みなさん割とさっさと就寝されました。あ、そんな感じなんですね。

それぞれのベッドには読書灯やUSBプラグが設置されているものの、私のベッドのそれは思いっきり故障していて使えず。電車にはwifiも積まれてないし、今日はさすがに移動ばかりで疲れたし、まあいいか。私も皆に習ってとっとと寝ることにします。

ベトナム鉄道の乗り心地

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さて、寝台列車の乗り心地はいかに。

結論から申し上げると、音がかなりうるさく、揺れも相当激しいです。私は移動続きで疲れていたし、酒も少々飲んでいたので早い段階でこてんと寝落ちできてしまったけれど、繊細な人だとこの列車でゆっくりぐっすり眠るのはかなり難しいかも。まあ、この列車に限らず、寝台列車ってそういうものでしょうけどね。

乗車前に少し心配だったのは、冷房の状態。あまりの強冷房で寒くて眠れなかったら嫌だなと危惧していたのですが、思いの外ぶ厚めのブランケットが設置されていたので大丈夫でした。

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シーツもブランケットも清潔だけれど、カンガなどの大きな布があれば尚安心かと。

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夜の間は外は真っ暗で何も見えないけれど、陽が登る時刻になると外の景色を眺めたくなる。

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私の上段ベッドにいたルームメイト(?)のロシア人風お兄さんも、早くから朝焼けの車窓を眺めておられました。しかしながら、曇りガラスの向こうは風の街。いや、街じゃなくて田園風景なんだけど、とにかく窓がたいそう汚れており、外の景色をクリアな視界で楽しむには至らないのが残念。結構壮大な世界が繰り広げられてるっぽかったんですけどね。

寝坊のしようがない寝台列車

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ところでニャチャン到着予定時間は朝5時過ぎのはず。なんで道中でもう空が白んでおるのだという感じですが、わかりません。定時に出発して順調に運行していたような気がする列車が、なぜ大幅に遅れているのか、私にはわかりません。

5時過ぎにちょうど「次は〜ニャチャン〜」みたいなアナウンスがあったので、うとうとしていた私は飛び起きて身支度を整えたのですが、他メンバーは誰も起きてこず。ヘンだなと思いつつ出口に向かって車掌さんに

「ニャチャン(Nha Trang)だよね?」

と問えば

「ううん、ここはタップチャム(Tháp Chàm)」

ニャチャンとタップチャム。騒音の中でのアナウンスでは到底聞き分けられずに勝手に焦っていたのでした。ていうか、事前に停車駅くらい確認しておけという話でしょうか。しかし時刻が大幅にずれているので、何れにしても焦ったことでしょう。

まあいいや。明るくなってきたので改めて車内の写真でも撮りましょう。

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謎の薔薇は客室にもあしらわれております。もちろん造花。

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上段ベッドを隠し撮り。一応マットレスがあるので、体が痛いということはありません。

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こちらはマイベッド。右端に見えている白い突起物を足がかりにして上段へ上る仕組みです。私には無理でしょう。

ニャチャン駅へは2時間遅れで到着

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結局、ニャチャン駅に到着したのは朝7時過ぎでした。

「寝台列車に乗るときは寝坊しないよう気をつけましょう」という注意喚起情報を得ていたのでビビっておりましたが、この列車はニャチャンが終着駅なので心配なし。さらに、ニャチャン到着数分前にかなりエモーショナルな「ニャチャンのテーマ」っぽい曲が爆音で流れるので、飛び起きずにはいられません。朝っぱらから女性歌手が情感たっぷりに歌い上げます。

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次々に下車して、線路をガンガン横断していくみなさん。

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線路上に佇む犬。

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時計の針は7:15。とにかく、無事にニャチャン駅に到着です。

豪華で快適な寝台列車の旅、THE・ゴールデントレイン!では決してなかったけれど、ニャチャンまでの列車旅を夢見ていた私の期待を決して裏切らない面白さ。満足のいく列車移動でありました。

さて、この先は初めて降り立つニャチャンの街を満喫することにいたしましょう。つづく。

ベトナム一人旅、ニャチャンで観光しない理由。

 




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