人生の停滞感が半端ない。
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生き方と考え方
どうにも落ち着きがないもので、自立してからというもの2年以上同じパターンで生活をしたことがありません。
特にこの10数年は動きが激しく、山あり谷あり沼あり崖ありスリルとサスペンスの連続だった気がします。
残念ながら全く誇れることではありませんが。
さて、現時点から2年前の今頃は何をしていたんだっけ?と考えてみたらばそうだ、バンコクにいたのでした。
本格的な帰国を前にリアル家なき子状態だった当時。今後の人生についてあれこれ考えながら過ごしていたっけ、と思い出す。なんと、あれからもう2年も経っていたとは。
人生の停滞感が半端ない
先日電車で某有名進学校の生徒と思しき2名の男子が側に座っていました。会話の内容から察するに、どうやら彼らは春から高校3年生。模試の結果や進路について、その先の将来について、友人について、そして少しだけ女の子について、と、お年頃らしい話題が続いていました。
遊びに行きたいけど今はそれどころじゃない、彼女が欲しいけど、まずは大学が決まってからにしないと。
そんな風に話がまとまりかけた時、片割が言いました。
「なんかさ、人生が停滞してる感がハンパないんだよね」
おい、いきなり話が壮大になったな!と驚いたのですが、相方がため息まじりに
「あー、わかる、俺もだわ」
と返したので、冗談で発した言葉ではなかったようです。
17歳が受験を前に感じる人生の停滞感。
文字にしてしまえばなんとも可愛らしいというか微笑ましいというか、いやいや、これからようやく自分の足で切り開ける人生のまさに入り口に立っているのに何が停滞?めちゃくちゃ出航間際じゃないか、と思ってしまうけれど、彼らは彼らなりに行き詰まりを感じているのでしょう。
なぜ彼らが今の気持ちを停滞感、と表したかはわかりませんが、おそらく今の不安な状態から一刻も早く抜け出したいという願望から来た言葉なのだろうなと。春になったら本格的に受験生。周りもピリピリしてくるし、親御さんの期待だって大きいのかもしれません。
そんな重い空気の中で1年間耐え忍ばなければならない。耐えた先に成功があるとは限らない。それが彼らの感じた「停滞感」なのかなあと。
長い人生でみれば、これから大人になって背負う責任を考えれば、17歳の今の悩みなんてちっぽけなもの。それでも今目の前にある難関が彼らにとっての全てなのは当然のことでしょう。
それでもやっぱり彼らの悩みは私には眩しくて、なんだかいいな、なんてちょっぴり思ってしまったけれど。
人生今なお、フルスロットル
さて先日、海外で暮らす一回り上のお友達から現在一時帰国中だと連絡がありました。
「次の出国までしばらくすることがなくてヒマだから、今は着付け教室とパソコン教室とフラダンスと英会話に通っているの」
いやいやいや、ねえさん通いすぎでしょ。
と驚いたけれどそうだった。彼女は好奇心旺盛で一時もじっとしていられない人だった、と思い出してなんだか笑えてきました。
彼女とは去年の春に会って近況報告をし合いましたが、その後の1年でまたいろんなことを学び、動き、吸収している模様。60代半ばを過ぎても知りたいという欲望に正直で、そのために新しい環境に飛び込んでいく意欲は全く衰えることなく。
いやいや、恐れ入ります。
次回会ってまたこの1年で起きたことをいろいろ聞けるのが楽しみだなあ、と思いながら、私は何を話そうかと考える。そして珍しく2年近く自分の生活に大きな変化が起こっていないことに気づく。
起こっていない、ではなく、起こしていない、だった。
関連 毎日同じことの繰り返しでつまらない人にやってみてほしい実験。
受験生となる彼らが今感じている停滞感と、すっかり大人になった後、自分の人生に100%の責任を持つようになってからの停滞とは全く別物。60代の彼女が相変わらずフルスロットルでいられるように、動かすも動かさぬも全て自分次第だからね。
淡々と過ぎる日常に退屈なんて感じずに楽しく暮らせるのは幸せなこと。だけど、日常を楽しんでいることにかまけて人生を「停滞」させるのは嫌なんだなあ。
10代と随分飛ばして40代と60代。
人生が停滞しているように感じるも、感じないも、はたまた力技で動かしていくのも大人になれば全ては自分のさじ加減一つ。年齢によって自動的に決まってしまう話じゃないんだよなあ、などと改めて考える週末でした。
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