口を開けば悪口ばかりの友人に辟易する。
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最終更新日:2019/07/09
生き方と考え方
人の悪口というものは聞いていてさして気分のよいものではないが、お互い合意の上での愛ある「弄り」は微笑ましく、また気の利いた小噺として成立するレベルの毒舌にはなるほどと唸らされることもある。
悪口にも技術が必要か。いや、必要なのは礼儀か。
そのいずれも含みはしないけれど、目上の人に対する悪口陰口にはさほど毒を感じない。部長このやろーとか、教頭がムカつくんだよ、といったアレですね。そりゃ職場も学校も和気藹々が理想だけれど、こと上下関係はゼネレーションギャップをも含むゆえ、いろいろあって当然といえば、当然。
じゃあ一番厄介なのは何かと言えば、そこそこ近い関係にある仲間内で繰り広げられる悪口陰口ではなかろうか。
口を開けば人の悪口ばかりの友人に辟易する
顔を合わせば、口を開けば、何ならSNSのメッセージででも、共通の知人の悪口に興じる友人に辟易している。確かに友人の言い分には同意できる点が多く、当初はふんふんと聞き込んでいたのだけれど、あまりにもその話ばかりされて、かといってもうやめてくれとも言えず、もはや疎遠にしたくなってきた。一体どうすれば。
というような悩みを打ち明けられ、なるほどそれは厄介だなと思う。
本問題が勃発したシチュエーションやお互いの関係性、そして元来の性格など、いろんな要素が絡み合った厄介さがそこにはあり、おやまあ大変ですねと労をねぎらう以外に術がありません。
口を開けば悪口や不平不満ばかり言う人は、確かに存在する。真っ先に思い浮かぶのは、我がクセの強い母親の顔。私がまだ実家で暮らしている頃、彼女発信の話題のおよそ80%は父の悪口及び世間に対する不平不満で占められていたように記憶しています。よくそれだけ不満がありますねアナタは、といつも思っていた。
しかし、相手が家族の場合は思うだけでなく
「もうその話聞き飽きた」
とかなんとか、割とバッサリ言ってしまえるので、まだ気楽かもしれない。嫌だけど。また、家族でなくとも恋愛関係にあるなら「嫌なら別れる」という選択があるのでマシかもしれない。うまく別れられれば、の話だけど。
厄介なのがズバズバ言える家族や親友でもなく、別れを選択できる恋愛関係でもない、そこそこ仲のいい友人。
今回の悩みはまさにこれで、だからこそ、おお、それはそれは…と心中お察し申し上げるのです。
サービスマインドとしての悪口
思うに、本シチュエーションの根本にはサービスマインドが存在している気がしてならない。
つまり、以前あの人の悪口に共感してくれたあなたなら、きっとこのネタもよろこんでくれるでしょう。さあ、今回も共に大いに盛り上がりましょう! というやや歪んだおもてなしの心が見え隠れするのです。
悪口攻撃に疲れている本人も、お相手が繰り出す一風変わったサービス精神に気づいている。だからこそ、上手い手立てが見つからない。
私はといえば、悪口陰口のみならず、怒りとか悲しみその他、あまりにも強力なマイナス感情を目の当たりにするのが苦手なもので、割とカジュアルに話を遮ったり、その場や人から逃げ出してしまうタイプです。
よって、親しい友人からは
「いつもうまい具合に人と距離を取って、トラブルに巻き込まれないから羨ましい」
などと言われることがあるけれど、もちろん計算づくでそんな高等テクニックを使えるはずはなく。単に人と距離を詰め、親しくなるのが苦手なだけであります。
不器用ゆえに他人となかなか距離を縮められない人間。方や、人当たりのよさゆえに距離が近くなりすぎて、疲れる人間。
種類はどうであれ、そして規模は違っても、みなそれぞれ人間関係に課題を抱えて生きている、ということでしょうか。人が真剣に悩んでるところ申し訳ないですが、それはそれでなんだか希望が持てる話じゃないですか。
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