仕事が忙しくて、腹の立つことばかりの毎日。
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最終更新日:2022/04/17
生き方と考え方
寿司屋のカウンターで瓶ビールを飲みながら、友人の到着を待つ。つまみはホタルイカでいこうと、心に誓う。
あー、寿司屋の店内って、なんともいえずいい香りがするよね。魚介と酢飯が奏でる爽やかさの中に、酒の匂いも混じっててさ。
しかし考えてみれば、2022年初ですよ。寿司じゃなくて、プライベートで友人と飲むのが。
元来活発に人付き合いをする人間ではないものの、さすがにこれにはびっくり。無論、例のアレのせいであります。
仕事が忙しくて、腹の立つことばかりの毎日。
狙い通りホタルイカを酢味噌でいき、貝類や刺身も適当に盛り、ビールで乾杯する。実に昨年の忘年会以来の再会、ここ数ヶ月の出来事をざっと報告し合う。ほら、私はちょっと生活が変わったりもしたもので。
おばさんの新生活と新習慣。
友人は相変わらず多忙な毎日ながら一層活躍していて、何よりでございます。
しかし日々忙しく働いていると、腹の立つことのひとつやふたつ、いや、10や20はあるのが当然のこと。彼女も現在気になっていることについて、いろいろ話してくれました。
しかしさすがは我が友、同世代の立派なおばさん、年の功。職場の同僚の行動が気に触るという話を一通り終えたところで発した言葉は
「でもさ、なんで私はそこが気になるんだろう?って考えるんだよね」
ただ単に相手が悪い、気に入らないと愚痴るだけでなく、なぜそれが気になるのだろうかと自分の思考を俯瞰して捉えようとする冷静さ。さすがです。
一時的に芽生える負の感情に飲み込まれず、状況と思考と感情とを分けて考えられる能力って、機嫌よく生きていく上でめちゃくちゃ大事だもんね。
私の気が滅入るのは、全部あいつのせいなんだ。
今時の表現をすれば「メタ認知能力」ってヤツでしょうか。
腹が立ちすぎて、仕事に集中できない。
そういや別の若い知人も、職場の同僚の仕事っぷりにイライラさせられて、精神的に参っていると言っていたっけ。
最初は些細なことだったのに、だんだん存在自体に腹が立ってきて、自分の仕事に集中できなくなってきてしまった。もう相手と関わりたくないけれど、仕事だからそうもいかず、今では会社に行くのすら憂鬱になっているとか。
「悪いのは向こうなのに、なんで私がこんな思いをさせられなくちゃいけないんですか?」
若い彼女はそう訴えながら、いかにその同僚に迷惑をかけられているかを語り続けるのでした。
ああ、前にもこんなことがあったなあ。ぼんやりと思い出しながら、ただ黙って話を聞く私。
口を開けば悪口ばかりの友人に辟易する。
少しでもラクになる方法を、私は多分知っている。でも、教えて欲しいと言われない限りは、伝えなくていいのかな。と、最近は思っています。
私は特殊な訓練を受けている。
もちろん親しさ度合いなど、相手との関係性にもよるけれど、聞いてもないのに勝手にアドバイスされることほど腹の立つこともないだろうし、私の方法は私に最適化されたものであって、万人に効果があるとも限らない。ただ
「crispyさんだって、相手が悪いと思うでしょ?」
という問いかけには同調できず、だからといって、ただでさえ疲労困憊している人間をさらに痛めつけるようなことも言いたくはない。
こんなこと、ありませんか?
そこで便利な言葉が「私は特殊な訓練を受けているから」であります。
例えば職場で、学校で、友人関係で。あいつが嫌だとか気に食わないとか、その場にいない第三者に関する悪口っぽいものに同調したくない、話者の負の感情に巻き込まれたくない時など。
「あいつムカつくんだけど!あんたもそう思うでしょ?」
「私は特殊な訓練受けてるから、あんまり気にならないな」
ちょっとキモい言い回しではありますが、意外と汎用性が高いです。そして大抵、話はそこで終わります。もしも相手が訓練内容を知りたいと問うてきたならば、そこで初めてアドバイス的な話をすればよいのです。
いやあ、便利ですね。いい知恵ですね。
嫌な気分から素早く立ち去る方法。
感情に飲み込まれて悩むのも若さであり、その経験から得られるものもある。もちろん年を取ったら誰もが自分を客観視できるわけでもないし、客観視だけで解決できない問題もあります。
でも何かと穏やかじゃない話題が多いこの頃、自分がコントロールできる範囲くらいは穏やかに設えて、機嫌よく暮らしたいじゃないですか。もう少し贅沢をいうならば、月に1度くらいは数少ない友人と、酒でも酌み交わしたいじゃないですか。
というわけで、冒頭の友人とはゴールデンウィークにまた飲もうと約束しました。ちょっともうゴールデンウィークの話?今年も時間経過が早すぎて怖いわ。ご機嫌損ねてるヒマもないわ。
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