とにかく、家に帰りたい。
公開日:
:
最終更新日:2020/11/11
生き方と考え方
最近プルシェンコ嬢との間で頻繁に行き交っている言葉があります。それは
「家に帰りたい」
というもの。
これは主に仕事中に発せられるフレーズでありまして、つまりは「仕事しんどい、はよ帰って休みたい」という魂からの叫びなんですけど、しんどいのは何も仕事だけではない。
そして、特に素敵な暮らしをしているわけじゃなくても、家はよいものだなあという話。
とにかく家に帰りたい。
孤独力研究家を名乗る私の内向的性質については改めて語る必要もありませんが、プルシェンコ嬢はそれなりの社交性を兼ね備えた中年女。気力も体力も存分に使う仕事をさっさと終わらせてとっとと帰りたい、はわかるとしても、休前日に飲みに行くことも少なくなったらしい。まっすぐ家に帰って風呂に入り、その後1杯やりながらひとりミーハー活動に勤しむのが何よりも幸せなのだという。
ちなみに「ミーハー活動」とは、好きな俳優の作品を楽しむなどの行為のこと。
おばさんホイホイは真実だった
特定のお気に入りを持たない私は、ミーハー活動に忙しい様子が羨ましいが、家飲み愛好家として、自宅でのひとときの尊さは痛いほどわかる。
かくして我々は日々合言葉のように
「早くおうちに」
「帰りたい〜」
などといった小学生並みのメッセージを送り合うようになったのだった。脳内ではアイガラホーロトオブブシングストゥテルハーウェナイゲトホーム、とジョンが叫ぶ。家で待っているのは、彼女じゃなくて酒だけど。
今夜も部屋で過ごしたい
よくよく考えてみれば、彼女以外の友人知人も、めっきり社交に勤しまなくなって久しい。それは例のアレの影響で会食が減ったせいでもあるだろうし、あるいは、私が知らないだけでみんなこそこそ集っているのかもしれないが、にしてもだ。以前のように、仕事が終われば街へ繰り出しウキウキ通りを行ったり来たり、みたいな感覚がどうも薄れつつあるんじゃないですかおばさん、という気がしてなりません。
推しの多さは人生の豊かさ、知的好奇心は明日への活力。
生きる目的、今夜はフラッシュモブ
外向きの活動に興味がなくなるのは、とても寂しい。しかし、しんどいなあと思いつつ自然に逆らって無理をするのも、文字通り無理してる感がすごくて、切ない。それにひきかえ、部屋で過ごすひとときの、なんと安らかで豊かなことか。そこに酒やつまみ、リモートで部屋から推せる何かがあれば、我らの心は十分すぎるほどに満ち足りる。
この先どう転ぶかはまだわからないけれど、この冬はアレがアレなことですし、おうちでまったりするのも悪くはないでしょう。そんな言い訳を用意して、おばさんらは今夜もひとり、部屋でじっとり過ごすのでした。
40代、大人の一人暮らし
関連記事
-
迷惑な独り言と脳内会話、頭の中がうるさい。
By: Jon S[/caption] 先日、某紙の人生相談コーナーにて、家族の独り言が多く
-
あなたの考えを1,000文字以内で述べなさい。
By: Leo Hidalgo[/caption] 昨日書いた記事、一晩寝かせてタイトルだけ
-
日常がつまらないのではなく、非日常こそが夢の世界ではなく。
自宅以外の場所で長期間過ごすことには結構慣れています。思い返せば2016年は1/3近くも家を
-
仕事ができない人とは一緒に働きたくない。
リクエストされたレトロ喫茶でケーキをつつきながら、近況報告を聞く。 内定が出た企業の社
-
職場の人間関係に悩み、孤独力を促進。
職場の悩みの多くは、人間関係にあると聞く。 仕事そのものがつらいとかつまらないとか、自
-
地元で生きる力強さと終の住処を考える。
By: ume-y[/caption] 先日久しぶりに浅草へ出かけました。 久しぶり、
-
いい歳をして、知らないことが多すぎる。
感覚に頼ると認識を誤るので、ここはひとつテクノロジーに頼りましょう。そう決意してから1週間。
-
逃げよ、生きよ。孤独は怖いか、苦しいか。
内向的な人間には参考になる部分が多いと思う。 こんなコメントを添えて知人が紹介していた
-
毎日の暮らしに、楽しみがないから。
先日、ちょっとした打ち上げ的な機会を作っていただきまして。 関連 ブログ書籍化の経緯、
- PREV
- ひとりの簡素な冬支度。
- NEXT
- 千葉県産・匠味豚のシュウマイ、きのこスープ献立。