自分でできるならまだマシ、の落とし穴。
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日常

師走はなぜ忙しくなるのかよくわからないけれど、もしかしたらそう思い込んでるだけなのかもしれないけど、とにかくどこもかしこも気忙しい。
この忙しなさこそが、12月ですね。
などと優雅に季節を味わえているのは自分が大して働いてもいないからであって、周りは本気で忙しいわけです。
そんな中でとても言いにくい、急ぎのお願い。別に自分が原因で作った無理ではないにせよ、お願いするときは「大変申し訳ございませんが」との謝罪文句をつけずにはいられません。
ものすごく言いづらいことを言わねばならぬとき。
先日もまさしくこういう状況がありまして。
もともと無理なスケジュールで発注している案件があり、それが諸事情によりさらに無理な感じになり、とはいえ「無理っスね」で片付けられない状態でもあり。
私が寝ずに手を動かし、走りまくればどうにかなることならまだいいのだけれど、誰かにやってもらわねば進まないこととなるともう、お願いするしかありません。
恨まれてもしょうがないなというところまでせめぎ合い、なんとかお互いの落とし所をみつけて合意し、ゴール直前おつかれさまでした!が見えたところでまさかの大幅変更。
ものすごく、言いづらい。さすがにまたやり直してと伝えるのは辛い。辛いが伝えないわけにはいかない、もう殴られも仕方あるまいの覚悟で再交渉に挑むなどして、年末気分を味わっている今日この頃です。
ってこれ、別に年末関係ないか。そして社会人のみなさまは多かれ少なかれ、毎日こんな状況でお仕事をされているのでしょう。
「仕事だから」でなんでも片付けるのはどうかと思うけど、人と関わる仕事をしている以上、調整と根回しからは逃れられないものね。
サイト閉鎖で考える切ないお仕事。
自分でできるならまだマシ、の落とし穴。
ものすごく言いづらいことを言わねばならない、無理難題を他者にお願いしなければならない。こういう局面ではついつい「自分が寝ずに手を動かし、走りまくればどうにかなることならまだいい」と考えてしまいがちだけれど、これが落とし穴だよなとふと思う。
考えてもごらんなさいな。自分ごときが寝ずに頑張ったところで出せる成果などたかがしれているし、そもそもそんなに張り切って働けないんだし、夜は酒飲んで寝るだけなんだし。自分が頑張れば、とかちゃんちゃらおかしいわ。
いかにして働かずに暮らすか。
だから、今日も私はお願いする。大変恐縮ではございますが、とかなんとかいいつつ、お願いするんだな。それが今の私にできることなんだな。
「仕事上のお作法」なんて、社会人1年生くらいが悩むことなのでしょう。でも、日常のちょっとしたやりとりについて、最近になってより考える機会が増えているのはなぜだろう。昔は何も考えずにやってたのにな、というのは気のせいで、当時だっていろいろ考え、悩み、ぶつかっていたのかしら。それとも若気の至り的無邪気さで、なんとも思ってなかったのかしら。今になって些細なことを深く考えるようになったのは、走馬灯的な何かなのかしら。
とにかく無理をお願いしまくってしまったお相手には、クリスマスになんかしらのギフトをお贈りしようと思います。ちょっとしたもの。コーヒーチケットとか、そういう重くないやつを。
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