「孤独が幸せ」は、本当か。
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生き方と考え方

「孤独」は、寂しさや惨めさなど、ネガティブなイメージのある言葉です。
しかしここのところ、人間は結局ひとりなのだ、とか、老後は孤独に暮らすのがベストな選択、といった論調を見聞きすることが増えた。ような気がするのは、私が自称孤独力研究家だからでしょうか。
私自身の意見は「孤独力は鍛えておいて損はなし」というもの。人生において、とくに老後と呼ばれる時期に一人で暮らさなければならなくなる人は多いのだから、一人をもてあまさずに、なんなら楽しくしてしまう技術は持ち合わせておいた方がいいだろう、とは思います。
しかし「孤独こそが幸せ」かどうかはわかりません。
孤独を生きる
「孤独が幸せ」は、本当か。
老後は家族に囲まれて賑やかに過ごすのが幸せか。それとも、自由気ままに一人で暮らすのが幸せか。
アンタそれをいっちゃあおしまいよ、という台詞を吐きますが、そんなもんは人によるでしょう。当たり前ですけど、誰しもに当てはまる正解なんてのは存在しないのです。
例えば私は旅行といえば一人旅が好き。これといった予定を立てず、思いつくままに散策し、街と景色を楽しみ、写真に収め、地元のローカルな店で食事をしながら、好物のビールを飲む。そんな旅が最高だと思っています。
初めての一人旅、大人の一人旅のすすめ。
一方、とある友人は一人旅にはまったく興味がないという。理由は、見知らぬ土地で得た驚きや感動を、リアルタイムで共有する相手が欲しいから。キレイだね、すごいね、美味しいね、と今生まれた新鮮な感情を分かち合う相手として、旅の道連れが必要なのだと。
これ、どっちがいい悪いって話ではないですよね。単なる好み。朝はパンがいいかごはんがいいか?くらい、好みの話。
好みは好みとして自分のど真ん中においておくとして、自分の好みの範囲外のことにもチャレンジしてみると、お楽しみが増えて、お得感が増す、かもしれない。
鍛えるべきは、誰かと一緒にいられる力。

基本は一人旅だけど、たまに友人と出かけてみると、自分ではまず選ばない場所に行くことになったり、一人では行きづらいレストランで食事ができたり、なんてラッキーがある。いつもは誰かと一緒だけど、たまに一人で出かけてみると、会話がない分経験が強く記憶に刻み込まれたり、この感動を誰かに伝えるために、文章や写真に残したり、なんていつもと違う楽しみ方が生まれる。
自分ルーティンをちょっとだけ外す面白さって、あるじゃないですか。もちろん、絶対に嫌なことをする必要はなくて、私は朝はパン派だけど、温泉宿の和朝食は最高!って思えるから前のめりで食べるし、せっかく旅に来たのだからと、パクチー山盛り入れたフォーにはチャレンジしない。嫌いだから。
何の話でしたでしょうか。そうそう、孤独ね。
結局は、誰かといても、一人でいても楽しめるテクニックがあれば、あらゆる場面を面白がれて、何かとお得なのでしょう。最近やたらと目につく孤独称賛本も、そういう内容なのかな。
ちょうどいい孤独
となると、私自身が今鍛えるべきは、誰かと一緒にいられる力。もともと孤独耐性強め、というか、一人大好き孤独最高な性質だったけれど、その傾向は年々強まるばかり。放っておいたら、いつまでも一人で過ごせるし、誰にも連絡取らずに何ヶ月も経ってしまう。
それはそれでいいんだけど、誰かと会えば話せば、それはそれで面白いなと毎回感じるので、重い腰をよいしょと上げて外側の世界も見てみましょうかね。取り急ぎは、忘年会への参加あたりですかね。
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