彼女がものを減らす理由と削れない贅沢費。

公開日: : 最終更新日:2018/10/30 ミニマルライフ, 生き方と考え方, 食べること

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そろそろものを減らそうと思う。

今まで減らし界隈には全く興味のなさそうだった友人の宣言に驚く私。

ここ数ヶ月、引越しを検討してあちこちの物件を見回っていた彼女ですが、理想の物件はなかなか出ず、都内人気エリアの家賃相場は目に見えて上がっており、いよいよ断念したという。

今の部屋にしばらく住み続けるにはどうすればよいかと考えた結果、ものを減らすという決断に至ったとのことです。

彼女がものを減らす理由

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引越し大好き、隙あらば移動を繰り返したい私でも、その選択は正しいと思う。

持たない暮らし、引越し作業は20分。

友人がどうしても外せない条件を満たす物件は、今の部屋よりロケーションは悪くなっても家賃は5~6万アップ。今と同価格で探すとなれば、ちょっとピンとこないエリアに移らなければならないらしい。

現在の住まいは駅徒歩2分の好条件にも関わらず格安で入居できており、家賃が6万上がってもまあ払えなくはない。払えなくはないが、年間で考えると72万の負担増、しかも引越し自体にかかる費用がなんだかんだで約100万円。

計算したらアホらしくなりました、ということです。ですよね、固定費の上昇は確実に生活を圧迫するからね。

持たない、買わない、小さな暮らし。いったいどれだけ貯めてるの?

家族が増えて部屋が手狭になったから、もう少しゆとりのある部屋へ移りたいと考えていたけれど、引越しや新居の家賃にかかる費用を部屋の改造に使ったほうがいいのではないかというその判断。それ、間違ってないでしょう。正解はいつだって一つだけとは限らない。

今日捨てたもの 望みを叶える方法はひとつじゃない。

そして部屋の使い方を大きく変えるのならば、まずはものを減らす。これ、基本。

ひとところに長く住んでいたならば意識せずともものは増える。確かに、今が減らすタイミングかもしれないねと、彼女の決断に完全同意したのでした。そもそも急を要しない引越しなんて、ただの贅沢ですよ。

削れない贅沢費

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週末の昼下がり、六本木のレストランでそんな話をする私たち。

あらまあ大変、夕方まではハッピーアワーでグラスワインがお得ですって、飲むしか!張り切って泡をじゃぶじゃぶ。あ、ランチセットは結構です。我々昼からアラカルト派なんで、と好物の生牡蠣から始めてメインの肉料理まで一通り辿る。

つくづく、ハッピーアワーってハッピーだなあと思う。こんなに天気のいいお昼に、こんなに美味しいもの食べて、こんなに楽しくて、その上お安くしてもらえるなんていいんですか本当にありがとうございます、という気分がハッピー。別に数十円数百円を節約できるうれしさではない。

モノを持たないミニマルな生活で「節約」できるのか。

そもそも、昼間から酒かっくらって1万も2万も使ってる時点で節約とは程遠い。そういう無駄使いを切り詰めれば家賃くらい出るのにバカじゃないの?と言われたら全くその通りだと思います。

しかしこの時間だけは譲れない。週末の昼下がり、まだ明るいうちから窓際のテーブルに陣取り馬鹿話に花を咲かせて友人と酔う贅沢はやめられないし、そこにかかるコストは惜しくない。帰宅してから、ああ楽しかったと会話を反芻しながらひと寝入りする時間もまた、心地いい。

人それぞれ、絶対に守りたい贅沢、削れない費用というものは、あるものですね。

私、外車乗り回したいとか毎週高級エステに通いたいとか旅先ではラグジュアリーホテルじゃなきゃ嫌だなんていう贅沢嗜好はないけれど、こうやって旨いもの食べながら昼酒が飲める暮らしは断固死守したいわ。

そう呟くと、テーブルの向こうで首が捥げんばかりに頷いている同じ穴の狢。もちろん、これが六本木のイタリアンじゃなくて北千住の大衆居酒屋であっても楽しさ自体は変わらないし、同じ種類の贅沢です。

老後貧困の不安と「持てない」暮らし。

 




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