マスクは苦しいからつけたくない。
ドライでアーバンな大人同士のお付き合いなので、普段は実家に電話の1本入れることがない。便りがないのがなんとやらを地でいく一家なのである。
しかし我が故郷であり、今でも両親が暮らしている神戸は兵庫県。「7都道府県」に含まれている。
おそらく、心配ない。大丈夫だとは思いつつ、気がかりなのは母が重度のワイドショー好きであること。
情報の選別に失敗し、いらぬ不安感やパニックに襲われていないとも限らないので、100年ぶりにご機嫌伺いの電話をしてみた。
結果、80歳の老夫婦は、何も変わりない毎日を過ごしていた。
元々人口密度が多くはない地域だし、近隣のスーパーは通常どおり営業している。マスクもトイレットペーパーも当面の2人分はある。母は持たない暮らしを返上して買いだめに走るでもなく、父は人気のない海辺などで日々脚力を鍛えているとのことで、一安心。
根も葉も無い情報を吹聴する噂好きのご長寿が指揮をとり、見えない何かと戦って町内大乱闘、みたいな都市伝説も漏れ伝わっていたので、妙な動きに巻き込まれてやしないかと危惧していたのだけれど、社交的な父はともかく、母は民衆とは決して迎合しないマドンナであった。孤独も時には役に立つ。
ただひとつ、母はマスクが苦手で困っているらしい。これまでほとんど使ったことがないからか息苦しくて仕方なく、また、多くのストックもないことから、スーパーなど店内のみで使用し、外を歩くときは使用していなかったのだとか。しかし、見知らぬご婦人から
「なぜあなたはマスクをしないのか」
などと強めに意見されたこともあり、今はマナーのひとつであると捉え、頑張って装着しているという。
なるほど、そういう苦労が、と思う。マスクは確かに、使い慣れていないと苦しいものなのかもしれない。
マドンナは続ける。
「あとね、苦しいっていうのもあるけど、サングラスが曇るじゃない?あれが嫌なのよ〜」
なるほど、ではむしろサングラスを外してはいかがだろうか。マドンナのお気に入りは、私のおさがりalain mikliの赤いサングラス。
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Comment
お久しぶりです。
まるいです。
見ず知らずの人にマスクをしていないことを注意する人っているんだなー、と思って読んでいたら、注意されました!
私の場合は嫌だからではなく、うっかり付け忘れていたのですが。。。
今は忘れないように、鍵の置き場所にマスクを置きました。
引きこもりは通常営業のGWですが、意識低い系なので他人の言う事にオロオロ・ソワソワしている今日この頃です。
まるいさん
お元気でお過ごしでしょうか。
マスク、忘れることありますよね。私は幸い花粉症がないもので、これまであまりマスクと懇意にしてこなかったものですから余計にその存在を忘れがちです。途中で気づいてあ、ってなります。今は電車に乗らず店にも入らない生活なので、そう困りはしないんですけどね。
大混乱のGWですが、自宅でたのしむことは何ら問題ありません。存分に引きこもり&リラックスを満喫いたしましょう。