おばさんが嫌われる理由。

公開日: : 健康と美容, 生き方と考え方

NB

踊り疲れたディスコの帰りを存分に満喫する夏です。

自分のことがよくわかっていない人。

ディスコでもなければ踊りでもないけど、終了時は激しく疲労困憊。先生が毎度毎度「はい、よくがんばりましたー」と労ってくださるのが心のそこからうれしい。

それくらい、疲れています。

おばさんの寸劇

tainan_32

幾分激しい動きを強要されるレッスンなので、フラガールチームと比べれば年齢層はやや若め。と言っても、まあ大体が40代オーバーのおばさんです。20代、30代の若いOLさんは代官山辺りのおしゃれスタジオでヨガとかピラティスとかするんでしょうしね。

が、先日は20代の女性が一人紛れており、ロッカールームでまんまとおばさんの餌食となっていた。

「いやーん、20代ですって!いいわねえ」
「ねえ〜、若いってもうそれだけで財産だから!」
「ホントホント、可愛らしいわねえ」

聞こえてくるのはおばさんらの若さ賞賛のみで、当の本人の表情は窺い知れない。いや、私は一体どこで聞き耳立ててるんだって話ですが、ロッカールーム混むから苦手で、毎度ちょっと離れた場所でこっそりと着替えているのですよ。社交性なくてすみません。

「20代、20代」
「ねー。でもね、おばさんだって20代の時は綺麗だったのよ〜」
「アラ、山田さん何言うの?今でも十分お綺麗よぅ」
「やだ、ありがとう、うふふふふ」

様式美である。

地球が誕生して46億年、人類が言語を用いたコミュニケーションを開始してからというもの、おばさんらによるこの手の寸劇は一体何度開催されてきたのだろうか。そりゃ死ぬほど、である。そして延々と続く寸劇の終盤になってもなお、当の20代ご本人の様子はわからない。憶測でしかないけれど、困惑しているに違いない。だって、さっきからおばさんの圧に押されて一言も言葉発せていないもの。

おばさんはなぜ嫌われる

果たして、いくつになったら「おばさん」なのか。

これは諸説ありますが、やはり今日日おばさんたるもの40は過ぎていたいところではないでしょうか。おじさんもまたしかり。30代ではまだ物足りないかなという印象はあります。

しかし「おばさん」という呼称を自身に対して積極的に用いていると

「まーたcrispyさんは自分をおばさんって呼ぶ」
「おばさんって言ってたら、ほんとにおばさんみたいになっちゃいますよ?」

などと、注意を受けます。主に、若い人から。まだおばさんやおっさんの域には達していない年代の人からおばさん使いを窘められるのです。

えー。ダメ?

叱られる度に感じるのは、おばさんって若者から忌み嫌われているのだなあということ。いや、おばさんそのものというよりも、この呼び方というか表現が好かれていないというか、単なる中年女性を表す言葉に過ぎないのに必要以上の重荷を背負わされている気がして、おばさんが気の毒でなりません。

まあこんなことは受け取り方による齟齬が生じているに過ぎず、私が「アラフォー」を嫌がるのと同じことなのだろうけど。

アラフォー 独女に対する違和感。

しかし、考えてもごらんなさいな。

おばあちゃんってあたしゃ孫なんかいませんよ。とか、お母さん?あなたなんか産んだ覚えはありません。なんて返しを受けないとも限らないセンシティブな各呼称と比べて、おばさん呼びのなんと大らかで便利なことか。

おばさんでいさせて

meguro6

しつこいようだけれど私はそれなりにおばさんやおばさん時代を謳歌していて、大切にしている自覚がある。

おばさん権を行使せよ。

一度きりの青春時代が儚くも美しいのと同様、おばさん時代もまた生涯一度きりなのだ。美しいかどうかは別として、ある意味儚くもある。

確かに、反省すべき点はある。年上の女性が自分のことを「おばさん」と表現したならば「いやいや、まだまだお若いですよ」と一度は否定すべきなのでは、それが大人としての嗜みでは?などといらぬ気を回してしまうのもわからなくはないし、私だっておばさん前時代にはそう捉えていたような気がする。

でも、心配いりません。自称おばさんらは本人が好き好んでおばさんでいるので、放っておいたらいいと思います。

大体いつまでも若い娘さん気分で過ごす緊張感を保てますかって話ですよ、ねえ。

40代は一人旅に向いている。

おばさんは人生の踊り場のようなもの、一息つける休憩地点。ゆえに、不本意なお世辞や説教を被せて方向転換させようなどとは考えずに、ただただ薄ら笑いなど浮かべて放流しておればよいと思うのであります。

だって、もうすっかりその域に入って久しい同士らは肩が上がらないだの、嚥下力の低下が著しいだのといった中年トレンドワード満載のトピックスを、嬉々として繰り出してくるのだから。

私や、様式美おばさんらは、確実におばさんでいることをよろこんでいる。だから今は、おばさんでいさせて。

 




関連記事

街で偶然知人をみかけても99%声をかけない。

商店街の八百屋の前で、右手にねぎを掴んで立ち尽くしていると声を掛けられました。ねぎから意識を

記事を読む

ひとりぼっちの帰り道。

By: Gavin St. Ours[/caption] 普段は家で一人もさもさ粗食を食む暮

記事を読む

モノをたくさん持てば、幸せは手に入るのか。

♪幸せをもたらすと言われてる どこかにきっと咲いている 花を探して、花を探しています♪

記事を読む

あの仕草を華麗に昇華する妄想。

長らく現実を直視していなかったことが明らかになった先日。 現実から目を背けて生きる人。

記事を読む

令和初の年越し、昭和との戦い。

2020という整然とした4桁の並びはどうにも座りが悪いし、2年と言われるといつの間に、と思う

記事を読む

最低限の化粧、旅に持っていくメイク用品。

By: francois karm[/caption] 旅の荷物を少なくするには服と化粧品類

記事を読む

働きたくない想いは、苦手意識を凌駕する。

今日は午後から2件約束がありましてですね。1件は「はじめまして」の約束。もう1件は既存クラ

記事を読む

あの方とのお付き合いすら、都合よく・夏。

奥さん、8月です。 8月。なんかもう、切ないです。夏は大好きな季節なので願わくば夏・フォーエバ

記事を読む

ワンタフトブラシ

愛用品との相性を改めて知る物足りなさ。

日用品に関しては、大きな不具合さえおきなければ基本的になんでもよい、というスタンスなので

記事を読む

スーツケース1つで暮らす実験。

今回の旅の持ち物はスーツケースひとつです。 正確に言えば機内持ち込みのバッグとかカメラ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

50代一人暮らしの1ヶ月の支出。老後に備え、いかにして小さく暮らすか。

現役世代のゴールがちらりちらりと見えてきた50代。友人知人と

腰痛改善に向けて始めたこと2つ。

今年こそは腰痛改善に取り組むぞ!と宣言して早1ヶ月が経過。や

ご近所感覚の酒場を求めて。韓国ソウル一人旅で食べたもの・その2

韓国・ソウル食記録の続きです。1人で飲むなら、定食で。韓国・

やりたいことリスト’24「ちゃかし倒してゲームする」

毎年恒例の儀式・その2「やりたいことリスト」のお時間がやって

2023年、買ってよかったものベスト3。

1年間の買い物を振り返る恒例行事、今年もいってみましょう。

→もっと見る

PAGE TOP ↑