シンプルだから飽きない、は真実か。
先日こんな記事を書きました。
参考 少ない服で暮らすなら、お気に入りアイテムをとことん愛す(DRESS)
シンプルなアイテムは確かに着回しがきいて便利だけれど、広告やセールストークのみならず日常生活でも当然のこととして使われている
「シンプルだから飽きない」
というフレーズ。この根拠は果たしてどこにあるのかしらと突如気になりました。
シンプルデザインが飽きない理由
結果から言うと答えにはまだたどり着いていません。というかシンプルなものは飽きにくいとか凝ったデザインは長く使う気が起こらないなど対プロダクトにおける飽きる飽きないを掘り下げた文献はないものかと検索するも該当しそうな書籍が見つけられず。
「対プロダクト」
というところがポイントで、例えば男女関係や仕事、習慣における飽きを扱った書籍は多いんですよね。仕事は3年は続けろとか恋愛感情は4年しか継続しないとか美人は3日で飽きるとか都市伝説レベルのものしかり。
自分自身も飽きっぽいというか継続が苦手な人間なもので飽きる飽きない論についてはよく考えている暇人です。でも洋服に関してはさほど飽きっぽくもないような。さらに飽きずに長年愛用しているものはシンプルなデザインのものばかりかと考えれば決してそうではなく。
「飽きのこないシンプルなファッション」
これ、何を根拠にどこから出てきた考え方なんでしょうね。
シンプルだから飽きない、その理由を考える
シンプルだから飽きがこない、の理由として考えられるのは
- 流行に左右されない
- 着こなしが簡単
- 着回しが容易
- 印象に残りにくい
などでしょうか。
シンプルなアイテムを選ぶ大きなメリットとしてはトレンドに左右されない普遍性があります。流行を追い求め続けるスタイルに楽しみを見出すタイプでないならば流行り廃りの影響を受けづらいシンプルなものを長く使うやり方のほうがしっくりくる。でも流行に左右されない自分らしいスタイルを持っていればシンプルなデザインじゃなくても長く使うことは可能ですね。
シンプルなものほど他のアイテムとのコーディネイトが容易で着こなしが簡単になる、着回しがきくといったメリットもあります。毎日何を着ようとか考えるのが面倒、時間が勿体ないと感じる効率派がシンプルな洋服を好むのは頷けます。
関連 選択肢過多(Choice Overload)その2 選択肢を減らして、リソースを増やす。
そして派手な色柄物や個性的なデザインのアイテムは印象に残りやすく頻繁に使いづらいという考え方もあるでしょう。でもこれは毎日同じ服を着たりコーディネートのバリエーションが少ないのはおしゃれではない、という前提があってこそのような。大人は本物を身につけなければ、というのと似た感覚というか。
などと考えていたら当たり前のように使われている
「シンプルで飽きのこないアイテム」
なるフレーズも実は単なる思い込みだったして、なんて疑惑が頭をもたげるのです。そして今日も私は私なりの冬の定番である派手なプリントのボストンバッグを手に出かけたのであった。
実際のところどうなんだろう。シンプルなもの=飽きないに確固たる根拠はあるのだろうか。
といいつつ食に関しては極々普通のシンプルなものを毎日食べても飽きないのでファッションだってこういうことかもねと感覚的に理解できるのだけど、じゃあなぜ世間にはジロリアンなる種族が生息しているのだという疑問も出てきてまたふりだしに戻る。
そんなものは人それぞれだと言ってしまえばそれまでなんだけど、ならばなぜシンプルで飽きがこない論はここまで市民権を得たのかしら。ああ本当のところが知りたいぞ。
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