退屈な毎日、暇つぶしをしている暇はあるか。
年明けに開かずの段ボールを整理したと書きました。
関連 引っ越しから10年以上そのまま放置していたダンボールを開封する。
この中にはもう随分昔に処分したつもりだった私の本や漫画、CDなども含まれていました。いやあ、いかんですね、開かずのダンボール箱は。実家を物置にするべからず派の私もうっかり置いたままになってしまったという残念な事実。
持っていることすらすっかり忘れていた代物はもちろん処分対象に。
なのですが、子供の頃に何度も読み返した漫画はどうにも懐かしくて、処分するまえにちょこっと読もうかな、ってなっちゃうんですよね。
暇つぶしをしている暇はない
ところで現在はテレビが部屋にないので普段はテレビを見ない生活を送っています。
だからというわけでもないのですが、年末年始はどれ久しぶりにテレビでも見ちゃおうかね、とチャンネルをパチパチ切り替えてあちこちのチャンネルをなんとなくチェック。知らないタレントさんがどんどん増えてくる今日この頃、去年ブレイクしたらしい裸芸の人が動いているのも初めて見ました。
普段の生活にはないテレビと久しぶりに読みたい掘り出し物(?)の懐かしい漫画。
このふたつが突如現れただけのことなのですが、あれ?普通の日常って結構忙しいのに、テレビをなんとなく見ている暇なんてなくない?と思ってしまったのです。
最近はHuluとかGYAO!とか、定額で映画やドラマ見放題のサービスがたくさんあるし、Amazonプライムに至っては動画のみならず音楽も聞き放題。本を「聴き放題」のAudibleなんてのもあって映画好き音楽好き本好きにとっては手間もコストも軽減できるありがたい環境が整ってきています。
私は全く興味がないので手を出さないけれど好きな人はゲームもやるだろうし、スマホ持ってる人多いし、家にパソコンだってあるし、SNSは一通り運用しています、って人もいる。さらには友達と飲みに行ったり買い物に出かけたりする時間も必要なわけでそれに加えてもちろん家事も仕事もあって、そりゃあれもこれも全部追っかけてたら大変だよな、と思った次第。
単なるお楽しみ、暇つぶしのツールなんて簡単に手に入る時代。
毎度お馴染みのフレーズでアレですが、大切なのは何が自分にとって必要なのか、自分は本当は何が好きなのかがわかっていることなのでしょう。そうじゃなきゃ、あれこれ手を出すだけ出して時間だけ消費して、結局は全然面白くありません、何をやっても退屈です、で終わってしまうもの。
相当暇ならばそれもいいけれど、暇な時間ってそんなにはないもんね。
普通の毎日を本気で面白がる覚悟
私はおそらく人一倍退屈を感じない性質の持ち主だから余計かもしれませんが、なんとなくの暇つぶしを探すほど暇な時間はありません。
することがない時間帯の代表は通勤通学の移動中でしょうが、新聞や本を読むための大切な時間として活用している人が多いだろうし、手持ち無沙汰にはならなさそう。ただでさえ忙しい現代社会、それぞれの嗜好に合わせた娯楽やエンタメのコンテンツが簡単に入手できる今となっては「なんとなくの暇つぶし」はもう過去のものなのかもしれません。潰さなきゃどうにもならないような「暇」を日々持て余している人ってそうそういないような気がするのです。
いやいや、それはおまえが暇をつくる能力が無いほどにのろまなだけだろう、とか、暇はないけど毎日が同じことの繰り返しでただただつまらないのだ、という人もおられるかもしれませんが。
関連 毎日同じことの繰り返しでつまらない人にやってみてほしい実験。
別に衝撃的な出来事もドラマティックな展開もなく、懐かしい漫画を発掘しただけでこりゃ時間を作らねば、と意気込んでしまう程度の平凡な日々。起きて、仕事して、家のことやって、気になる本や映画を楽しんで、美味しいものを食べて酒を飲む。それだけでもその気になれば十二分に面白がれる。
簡単に手に入るからとあれこれ手出しするんじゃなくて、溢れる情報に惑わされずに本当に好きなものを選択することさえできれば、普通の毎日ってやつは案外捨てたもんじゃない。非日常の「何か」を追い求めるのもいいけれど、たった1日の非日常よりも繰り返す日常を面白がるほうが現実的だし人生のお楽しみ濃度は濃くなっていくもんね。
別に「ていねいな暮らし」とかそんなじゃなくてもいいんです。面白がるかどうか、だけ。
というわけで今年も平凡な日々を面白おかしく適度にちゃかしながら過ごそうと思うのでありました。
ちなみに出てきた漫画は「Swan―白鳥」。
文庫版で全14巻。長いのよ。また読んじゃったけど。あの子の後には踊らないほうがいいわ。
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