シンプルな人はシンプルなものを作る論からの考察。

公開日: : 最終更新日:2018/04/26 ミニマルライフ, 生き方と考え方, 食べること

小林カツ代著「食の思想」に、

「料理には作る人の性格や状態が現れる、サバサバした人はサバサバした料理を作るものだ」

なることが書かれていました。自身のレシピがどんどんシンプルになってきているのは、つまりそういうことなのだろうとも。

単純な食の好みや生活環境によって作る料理は変わるだろうけど、性格とかその時々の心理が滲み出るところも確かにあるのかも。

そして何よりこれまで何を食べてきたかが大きいのでしょう。

接した全てが人を作る

サグラダファミリア

何を見て、選んできたか。これは食べ物に限ったことではなく。

関連 どうせ捨てるなら、何も持たないほうがいい。

これまで食べてきたものが体を作るように、見たもの、経験、接した人、選んだ全てが人間を形作るのだ。

などという当たり前のことに今更気づいたわけではもちろんなく、近頃改めて強く感じるようになりましたよというお話です。

というのも、最近立て続けに友人と会う機会がありまして。

関連 過剰なおひとりさまアピールの寂しさ。

自分の中では比較的新しい関係だと認識していた友人らとの付き合いもすでに10年とか結構な年月が経過しており、気づけば知り合った当初から大きく変化を遂げている。

10年の付き合いといっても会うのはせいぜい年に数回程度。さほどべったり濃い付き合いではないけれど、だからこそ変化が見えるのかもしれません。根本的には変わっておらずとも、この10年で彼らは多くのものに触れ、選び、経験を重ねてきたのだなと痛感するというか、ああこれか、と。

噂には聞いていた40過ぎたら顔とか髪型とか服をどうこうよりも、内面の個性が表面に突き抜けて出てくる論は事実だよねと。

関連 シンプルなファッションはつまらない。

知り合った頃からお互い十分大人のつもりだったけれど、みんなさらに深みを増してかっこいい大人になっているな。と、改めて気づいて惚れ惚れするのです。

生き方を間違えた気がする件

となるとうっかり己を省みてしまうのが人間というものですが、一人気楽にのんびり生きている私は同年代の友人たちと比べれば格段に幼稚であることは否めません。

苦労を乗り越えた先にしか幸せはない、なんて思わないけれど、日々社会や家庭でもまれ大小の困難にも対応してきた彼らとぬるま湯暮らしのお調子者では経験値が違いすぎて同じステージで語ることすら恐れ多いのは当然も当然。

なんてことをその場で口にすると、いやいや、アンタだって毎日一人でせっせと酒飲んで頑張ってるじゃないの、とか言わせたい間抜けな誘い受けみたいになりかねないので口が裂けても言わないけれど、心でこっそり思う。こっそりね。

すっかり大人になってからでも絶賛成長中の友人らが眩しい。その分、あれ、私は一体何をしてきたんだっけ、と恐ろしくなる。

恵まれた環境ですくすく育ち、超がつくほどの健康体を持ち、家族や友人、近しい人々との深刻なトラブルとも無縁で日々ご陽気なだけで過ごしてきてしまったけど、もっとこう、堅実に学びつつ時にはリスクも顧みず自己の精神と能力を高めるストイックな生き方を選択すべきだったのではないかしら。などという柄にもない真っ当な考えが脳裏を過る。

関連 今すぐ一から人生全部やり直したい。

ああこんな年になってから考えても遅いよなあ、もう今から輝かしい人生をこの手に取り戻すことはできないのだわ。

と、己の馬鹿さ加減にさめざめと後悔の涙を流す…なんてことは残念ながらさらさらなくて、ただただこれから先の時間を妄想するのです。

最終地点がたとえどこになろうとも

spain

運が良ければあと30年くらいは生きられるのかもしれない。ならば40代の今からでも、見る、触れる、食べる、経験する全ての選択を変えれば人生の最終地点は変わってくるのだろうか、という妄想。

もちろん、今更人生が大きく変化することはないでしょう。大きく、とは、例えば現実問題今からオリンピック目指すとか相撲取りになりたいなんて方向にいくのはまあ無理だよね、ってこと。そもそも運動キライだし。

でも、触れた全てが人を作るのだという意識があれば毎日を惰性で過ごすことはないし、最終地点がいつどこにになろうと納得のいく結果で終えられる。

若い頃心底憧れた「人生を変える衝撃の出会い」的なアレはそうそうないのだと悟ったけれど、日々の小さな選択や経験が生き方や見た目に与える影響がこんなにも大きいのなら、さてこれからどうしたいですかということですよ。

時間は有限、あれもこれも全部はできない。もちろん、友人らや他のカッコイイ誰かのようにもなれない。だからこそ、自分の意思をもって欲しいもの、必要なものを判断し、選ばなければならないのだ。

ミニマリストの持たない暮らし

さて、ゴールデンウィーク序盤戦。今私がすべきことは一体何だろうかと考えヘッドホンを装着し、All Day and All Nightで激しく踊り汗をかきました。踊る、踊れ、今踊れ。

 




関連記事

さんまとキャベツの生姜煮

秋刀魚とキャベツの生姜煮、水菜のおろし和え。

今夜はなんだかんだ残り物だけで済ませよう、と考えていた午後。 が、突然大量の葉野菜を食べたい衝

記事を読む

腹が痛くなるまで笑っていない。

とんでもなく愉快な様子や爆笑するさまを表す言葉に、腹を抱える、腹が痛くなる、腹がよじれる、

記事を読む

海老とキャベツのにんにく蒸し

海老とキャベツのにんにく蒸し、ピーマンと葱の梅和えで晩酌。

昨日は休肝日、だったのでこれは週末の食卓です。 肉抜き週最終日、さて何をメインにしよう

記事を読む

何もしたくない日。

By: Richard Walker[/caption] 年に数日くらいの頻度で 「何

記事を読む

便利に慣れきった現代人の懐かしい痛み。

あ?ああ...あ"あ"あ"ー! と、漫画のような叫び声が聞こえました。 どこか

記事を読む

イカ大根、タアサイのおひたし。

毎晩晩酌タイムを楽しみにしているのですが、週に一度の休肝日を取るようになってからというもの火

記事を読む

セロリ卵炒め

セロリ卵炒め、梅オクラ納豆献立。

毎度おなじみ卵炒め。 野菜ひとつと卵ひとつで立派なおかずになるので軽めかつメインも張れ

記事を読む

ボイルドレバー

ワインで家飲み トマトとヨーグルトのサラダ、ボイルドレバー。

久しぶりにワインを仕入れました。 おかげで朝から今夜はワイン、ワイン、と、周りから見る

記事を読む

セロリと卵の炒めもの

アボカドの家飲みつまみ たことアボカドのサラダ。

野菜一種と卵を組み合わせる炒めものは頻繁に登場する定番メニューです。 ネギ、トマト、玉

記事を読む

使わないとダメになるから、使えるうちに使いたい。

By: Pedro Ribeiro Simões[/caption] 昨日は友人と昼呑みを楽

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

50代一人暮らしの1ヶ月の支出。老後に備え、いかにして小さく暮らすか。

現役世代のゴールがちらりちらりと見えてきた50代。友人知人と

腰痛改善に向けて始めたこと2つ。

今年こそは腰痛改善に取り組むぞ!と宣言して早1ヶ月が経過。や

ご近所感覚の酒場を求めて。韓国ソウル一人旅で食べたもの・その2

韓国・ソウル食記録の続きです。1人で飲むなら、定食で。韓国・

やりたいことリスト’24「ちゃかし倒してゲームする」

毎年恒例の儀式・その2「やりたいことリスト」のお時間がやって

2023年、買ってよかったものベスト3。

1年間の買い物を振り返る恒例行事、今年もいってみましょう。

→もっと見る

PAGE TOP ↑