ミニマリストのクローゼット公開、という記事が使えない理由。
モノを減らしたいと考えている人にとって、片付けに関する書籍、断謝離を実践している人やミニマリストのブログなどはヒントの宝庫。
片付けのコツや方法について知ることができるので、モノを減らすモチベーションが上がるという効果もあります。
しかし、服を減らしたいと考える場合は少々注意が必要。
なぜなら「ミニマリストの洋服リスト」は、結局真似できないからです。
玉石混淆の情報を選び抜く手間
現在私たちは日々さまざまな情報を無料で受け取れる環境にあります。
テレビにはじまりPCにスマホ、街を歩けばフリーペーパーもありまさに情報食べ放題状態。
だけど、そんな中で本当に有益で自分にあった情報を選び取るのは実は結構手間がかかるものです。
例えば、飲食店選び。
食べログという便利なサイトがありますが、全体的に評価が高い人気の店でも中には
「もう二度と行きたくない」
なんて辛らつなコメントをしている人もいたりします。
逆に酷評されている店に高評価をつけている人もいたりして(まあこれは身内によるやらせの可能性も否めませんが)単純に「評価の高い店=自分にとっていい店」とは言い切れませんよね。
ちなみに食べログでいい店を見つけようと思ったら、まずは自分の好きな店に高得点をつけているユーザーのコメントを読んでみて、自分と似た視点からその店を評価しているユーザーがすすめる店をチェックする、というのが一番正確で手っ取り早い方法だと思います。
めんどくさいですね。
もう少し具体的に言うと、例えば私が
「恵比寿あたりで日本酒をひとりでゆっくり楽しめる店はないか」
と考えたとします。
新しい店を探すためにまずは私の好きな銀座の鰻店に高ポイントをつけているユーザーのコメントや属性をチェックします。
「鰻屋さんゎはじめてだったケドとっても美味しかったです☆」
などと書かれた上司に連れられて来た20代女性(※架空・創作)の他の口コミは今回の目的に合わないと予想されるのでスルーして、ひとりで呑み歩いているらしい30代後半~50代あたりのユーザーのレビューを漁るのです。
この店以外にも好きな店がいくつか被っており、尚且つオーダーのバランスや店を評価する着眼点に共感できれば「食の好み」が似ていると仮定できます。結果、そのユーザーがおすすめする日本酒の店は自分も気に入る可能性が高い、というわけです。
め、めんどくさいですね。
あれだけ情報が集まっている便利なサイトであっても、本当の意味で「使いこなす」のはそれ相当のコツと手間をかける必要があるわけです。コスメ口コミサイトも同様。ランキング上位だから買ってみた、だけではなかなか自分好みの一品には辿り着けません。
満足のいく持ち物リストは自分にしか作れない
さて話を戻して、先日雑誌で面白い特集があったという話を書きました。
>>参考
「クローゼットの整え方」5つのステップを雑誌から学ぶ。
この特集ではいろんな人のワードローブやコーディネートが紹介されていたのですが、私には響かないものばかりでした。
なぜなら、好みが違うから。
天然生活という雑誌自体殆ど読むことがないので当然と言えば当然ですが、自分はまず着ないテイストの洋服ばっかりだったんですよね。
同じように、STORYやVERY、方向変えてミセスあたりに掲載されているコーディネイトも私には参考にならないでしょう。
生活スタイルも好みのファッションテイストも異なる「洋服が少ない人の持ち物リスト」をそのまま自分のクローゼットにセットしてみても、満足のいくファッションは実現しません。残念ながら、何を残して何を手放すかは自分で決めるしかないのです。
って、こんなブログをやっているおまえが言うな、ですが。
でも、私が天然生活をふむふむと熟読したように「片付けのコツや方法」といったテクニック、考え方についてなら全くテイストの違うファッションの人からでもお知恵拝借することが可能です。
例えば「黒のワンピースは女性にとって万能のアイテム」と書かれていても、そもそもワンピースを着ない人、嫌いな人にとっては万能ではありません。でも「黒を基調に差し色になるシャツや小物で変化をつける」という考え方の部分は、黒のボトムに置き換えても応用は可能なわけです。
「ミニマリストのクローゼット公開」をそのまま真似することに意味はないけれど、逆に考えれば、受け取った情報をそのまま飲み込んでしまうのではなく、どうやって自分に当てはめて活かしていくかを自分の頭で考えるひと手間さえ惜しまなければ、全く好みが異なる人のTipsも有益なヒントとなり得るわけですね。
こうして改めて書くととても単純で当たり前なことに思えますが、情報が溢れているからこそ知らず知らずのうちにまんまと踊らされてうっかりモノを増やしたり減らしたりしてしまいそうになるこの頃。
一番大切なのはやっぱり「自分が本当は何を求めているのかを知ること」ではないでしょうか。
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