つまらない人生、つまらない暮らし 犯人は誰だ。
ものをあまり持たず、買わず、当然趣味のコレクションもしない。取り立てて変わったことにもチャレンジせず、刺激も求めず、淡々と日々が過ぎていく。
シンプルに生きるとか、持たない暮らしとか、なんかいっちょまえのポリシーがあるような雰囲気醸し出してるけど、実際何にもない人生なんてただただつまらないだけだよね。
お前が言うなではありますが、それも一つの意見としてなんとなくわかるのです。
以前こんなことも書いていたし。
つまらない暮らしの物悲しさ
ところで
「つまらない」
とはなんぞや。
1 おもしろくない。興味をひかない。「―◦ない映画」
2 とりあげる価値がない。大したものではない。「―◦ないものですが、お収めください」
3 意味がない。ばかげている。「―◦ないうわさ話で時間をつぶす」
4 それだけのかいがない。ひきあわない。「ここでやめたらそれこそ―◦ない」(goo辞書)
生き方や暮らし方に対して使われる「つまらない」は、おもしろくない、興味をひかないに当てはまるでしょうか。つまらないの対義語が楽しいとか面白いであることを考えるとなんだか随分物悲しいですね。
つまらないとか退屈だと感じるのはなぜか。そんな答えの出ないことをぐちぐち考えるのが好きなので以前もこのテーマで書いています。
関連 毎日同じことの繰り返しでつまらない人生を送り続けるのか。
だからでしょうか、結構多いんですよ
「人生 つまらない」
「持たない暮らし つまらない」
などのキーワードで検索してたどり着く方が。
私自身モノはたくさん持ってはいないけれど退屈とかつまらないなんて考えている余裕がないもので、人生をつまらないと感じている(かもしれない)人が意外に多いことに驚いてしまうのです。シンプルライフがつまらない、というキーワードで検索するのはモノが少ない暮らしに興味を持って試してはみたけど合わなかったか、そもそもの考え方が理解できないゆえなのか、果たしてどちらなのかはわからないけれど。
誰にでもあるつまらない時期
思うに、自分の人生をつまらないと感じる人は結構な能力をお持ちなのではないでしょうか。なんというか、アクティブというかアグレッシブというか、基本的に活動的なタイプであり有能であるからこそ何もしていない時間が少しでもあると不安になってしまう。
ボーッとしてるタイプの人間からすればとにかく生産性の高い行動をとっていないと不安になる働き者タイプの人はなんだか眩しくて羨ましいのですが、当の本人は日々襲い来る退屈やつまらなさと戦っておられるのでしょうか。それはそれで確かに疲れそうだけれど、きっとそういう人はつまらないと口に出す前に何か刺激となる対象を見つけて素早く行動するのでしょう。よって、つまらないと日々思い悩む人はまた別のタイプなのかもしれません。
さて、人生には誰もがつまらないと感じる時期が少なからずあるはずです。
周りの人間のやることなすことみんなくらだなく見えて、こいつら何も考えてないんじゃないかとすら思ってしまう思春期なんて代表的なつまらない時期。ここでこじらせるといろいろヤバイですよね。まあ斜に構えてこその中二病であり、至極真っ当な成長の仕方とも言えるのですが。
そしてもう少し大人になり社会のあれこれを知ると逆に自分の無力さやつまらなさに苛まれたりもする。見えるものを見えると言えないことが多すぎたり、誰も彼も利口に思えて今日も眠れなかったりするアレですね。
そんなこんな清濁併せ呑んでみな成長していくわけですが、それを単に「大人になった」で終わらせてしまうのは少々乱暴な話。年を取ったら自動的になんでもかんでも納得できるようになるわけじゃないもんね。
つまらない暮らしの犯人は誰だ
だが、しかし。だがしかしですよ。
人生の舵取りとか暮らしの組み立て方に関しては大人に圧倒的なアドバンテージがあるのは揺るぎない事実。子供時代は自らの生活や行動に責任がなく気楽だけれどやりたいことを自分の力で自由にはできない。もちろん子供時代ならではの自由や楽しさもあるけれど、大人になってからのほうがつまらなさ排除は俄然捗ります。つまるもつまらないも、自分でどうにかできるもの。
モノが多いも少ないも買うも買わないも大いに主観に左右されること、よって明確な定義なんてない。物質的欲求を追い求める人生はつまらない、とか、シンプルライフはつまらない、とか好みの暮らしは数々あれど、それぞれ自分に合う生き方を見つけて実践すればいいだけのことです。
なんてそんなにサクッと実践できたなら誰も苦労しませんが、理想の実現が難しいからこそ日々挑戦を続けるのであり、その過程でつまらないなんて感じる暇はない気がするのですがどうでしょう。もしかしたら人生イージーモード過ぎてつまらない、のでしょうか。それはそれですごく羨ましい。私にも幾許かのイージーをわけてください。
とても怖い話だけど、つまらないのは環境とか状況とか仕事とか家庭とかモノが溢れた暮らしとかシンプルライフなんかじゃなくて、自分自身の思考そのものなのかもしれません。平凡な毎日ではつまらないと感じる活動的な潜在能力があるのにそれをただ持て余しているのはあまりにももったいない。
そういや私のような引きこもり寸前のコミュニケーション下手な人間ほど空想癖が強く退屈しにくいのだ、と「内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力」に書いてありました。そうかも。じゃあやっぱり退屈を感じるのってむしろいいことのような気がしませんか。
と、ここまで書いてふと気付いたのですが、もしかしたら「つまらない」のキーワードで検索され読まれているのは私の書いてることがつまらないからという可能性も無きにしもあらず。つまらない人間の書くブログはつまらないとはこれまた真理。日々精進であります。
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